向野堅一記念館研究者集会

日 時:2020年3月21日(土曜日)14:00~:研究者集会

場 所:向野堅一記念館

主 旨:昨年度のワークショップ(註1)を受けて、本年5月下旬、愛知大学で開催予

    定のシンポジウムに向けての現状報告と意見交換。

 

テーマ:日清貿易研究所の「リアル」に迫る

 

実証研究を通して、日清貿易研究所の実態把握の極点を目指すと共に、多様な視点から、一層の深化の方向性を探る。研究報告を簡略に行い、討論の時間を多く確保したい。


向野正弘「鐘崎三郎の足跡―日清貿易研究所における位置付けを中心に―」他


橋本 学「「日清貿易研究所」をわが国の教育史に位置づける試み―「日清貿易研究    

                   所」研究の現状と課題に基づく着想、並びに方法を軸に―」

木村明史「「教科書」から見た日清貿易研究所の教―向野堅一記念館蔵『貿易指南』を

                 中心として―」

註1:ワークショップ「日清貿易研究所から東亜同文書院へ:向野堅一の事跡を中心

   に」(於愛知大学、2019.3.16.)。当記念館側の報告は、以下の通り。

向野康江「日清貿易研究所と玄洋社関連の人々」

 

向野堅一記念館・市民講座のお知らせ(2)

第1回:10月18日(金)17時30分開場 18時~19時30分
    中国史上の楊貴妃井上靖楊貴妃伝』を中心に―
井上靖(1907-1991)『楊貴妃伝』は、『婦人公論』に連載されたもの(単行本は19
65)。淡々とした筆致の内に、楊貴妃を中心に、玄宗、高力士の内面に踏み込もうと
努力しています。唐代中期玄宗朝の盛時を現出した一人の美女に焦点を当てて、日本
とも関わりの深い中国の歴史、特に唐の歴史についてお話ししたいと考えています。

第2回:10月25日(金)17時30分開場 18時~19時30分
    中島敦山月記』の原型を探る―「人虎伝」の史的背景― 
中島敦(1909-1942)の「山月記」は、『文學界』1942年2月号に発表されました。
唐代の李景亮作「人虎伝」の翻案小説というべきもので、戦後、高校「国語」の教材
として高く評価されています。/実は登場人物の内、袁傪は実在の人物で、「山月記
の原型をなす「人虎伝」は、安史の乱後の状況を反映したものです。話しとしては、
やや難しめですが、「山月記」に関心のある方は、お出でください。

第3回:11月1日(金)17時30分開場 18時~19時30分
    ストーリー漫画に内在する「歴史」世界Ⅰ―水木しげる『悪魔君』・

    楳図かずお『アゲイン』・寺沢武一コブラ』・平野耕太ドリフターズ

    等の検討― 
 「クールジャパン」(かっこいい日本)の潮流の中で、「サブカル」「ポップカル」
の評価が進んでいます。残念ながら、映像メディアに疎く、付いて行けていません。
そこで漫画の世界に焦点を当てて、検討を加えた一端をお話しいたします。


 第4回:11月8日(金)17時30分開場 18時~19時30分
     直方の人達を守ろうとした女装の超能力少年チイの物語―夢野久作

     『犬神博士』に描かれた直方と玄洋社を中心に― 
 夢野久作(1889-1936)の『犬神博士』は、昭和6年(1931)から7年にかけて『福
岡日日新聞』に連載され、未完に終わった小説。人はどのようにすれば、神秘の力「ド
グラ・マグラ」を手に入れることができるのか。究極の児童虐待の中で、「ドグラ・
マグラ」を手に入れた少年の物語です。/本作品の一つの見所は、後半の直方を舞台
とする部分で、この部分を中心に取り上げて、虚実の狭間に浮かび上がる史像を検討
して見たいと考えています。

向野堅一記念館・市民講座のお知らせ(1)

向野堅一記念館・市民公開講座

虚 実 の 狭 間 Ⅰ
―小説・フィクションに内在する歴史像を求めて―


「事実は小説より奇なり」といいます。小説・フィクションは筋立てを明確にする
ので、歴史上の関連を、ある程度理解してくると平板に見えることがあります。しか
し小説・フィクションは、自由に発想できるので、歴史を考える上で無視し得ない素
材が潜んでいる場合があります。今回の講座では、小説・ストーリー漫画など、多様
な材料を用いて、小説・フィクションに内在する歴史像についてお話しして行きたい
と考えています。

講 師:向野正弘(こうの まさひろ) 向野堅一記念館館長、博士(文学)
予 定:
第1回:10月18日(金)17時開場 17時30分~19時
    中国史上の楊貴妃井上靖楊貴妃伝』を中心に―
第2回:10月25日(金)17時開場 17時30分~19時
    「人虎伝」の史的背景―中島敦山月記』の原型を探る―
第3回:11月1日(金)17時開場 17時30分~19時
    ストーリー漫画に内在する「歴史」世界Ⅰ―水木しげる『悪魔君』・

    楳図かずお『アゲイン』・寺沢武一コブラ』・平野耕太ドリフターズ

    等の検討―
第4回:11月8日(金)17時開場 17時30分~19時
    直方の人達を守ろうとした女装の超能力少年チイの物語―夢野久作

    『犬神博士』に描かれた直方と玄洋社を中心に―


①会 場 :向野堅一記念館2階(〒822-0017 福岡県直方市殿町12-19)
②問合せ :090-2915-3943(向野正弘携帯)
③Eメール:suzuki77masahiro@hotmail.co.jp
④参加費 :資料代として一回につき200円頂戴します。 
      ※なお、座席は40席ほどですが、特段予約などは不用です。 

ブログ始めました

五月に福岡県直方(のおがた)市に来たものの諸事多忙。思うに任せない日々です。それでも一歩でも前進したいと考え、ブログで情報を発信したいと考えました。不慣れでどうなるかわかりませんがよろしく御願いします。